役割分担でモメル!新築コインランドリー店舗併用住宅の難しさ

木造3階建ての店舗併用の長期優良住宅を建てて、1階はコインランドリー、2〜3階は自宅にする。そんな収益を生むマイホームに住んじゃおうという超都合のいい妄想を実現させるまでの顛末記。

既にハウスメーカーと何度も打ち合わせを重ねて、建物の概要設計が固まってきた。長期優良物件の認定を取るためには、大量の申請資料が必要でその作成の為に20万円程度の追加費用も掛かっている。ただ、審査はあくまでも個別なので「認証は絶対に取れます」とはハウスメーカーは保証できないらしい。
特に、コインランドリー店舗は、洗濯機や乾燥機をアンカーボルトで固定するので、床はコンクリートの土間にする必要がある。コンクリートの土間は断熱性能が低いため、保温性長期優良認定が取れるかは、依頼したハウスメーカーでも経験がなく、マジで判らないという。
(参考までに長期優良住宅の基準はこちら

えー、コインランドリーなんてその辺にもよくあるし、建てるのそんなに難しいものなの?」と思う人もいると思う。僕もそう思っていた。

ただ一般的なコインランドリーは、既に建っている頑丈な鉄筋コンクリートビルの1階の空きテナントへの出店が多い。あとはコンビニの居抜き物件やコンテナやプレハブ店舗など。木造の場合も2階建までが一般的、らしい。業務用コインランドリー機器、特に脱水時に高速に回転するドラム式全自動洗濯乾燥機(以前にまとめた性能比較はこちら)からは振動や騒音が出る。その為、床や壁を通じて揺れが伝わり増幅される背の高い木造3階はあまり例がない、とのこと。

追加コストまで掛けてんのに、長期優良住宅の認証が取れなかったらサムイなぁ・・・とも思ったが、「チャレンジしなければ、成長はない!」と無駄に熱く自分を戒めてこのまま進める事にした。

ただ通常よりも申請や承認に時間が掛かるため、希望するスケジュールに通りに建築を完了するには、基本仕様はちゃっちゃと素早く決めて申請書類作成に取り掛からなければいけない。そこでぶち当たったのが、今回の記事のタイトルになっている、店舗部分の役割分担なのでした。

工事の役割分担とスケジュールを巡って、ハウスメーカーコインランドリー機器販売会社、そして施主の僕を交えての三者での侃々諤々(カンカンガクガク)の議論になった。役割分担、調整事項、スケジュール、そして費用云々。後に聞いたら、僕のいないところで、タイマンバトルもあったらしい・・・。

詳細は省くがさまざまな経緯を経て、店舗部分はコンクリートの土間と壁と天井のクロス貼りのみの、いわゆる「倉庫渡し」で、残りの店舗工事はコインランドリー業者に引き渡す事に決着した。

ただ、まだこれで話は終わらない。ガスや上下水の配管、洗剤自動投入用のホース直径と、それを土間を貫通させて通すパイプの設置場所、電源容量とコンセント位置も全て細かく決める必要がある。また、吸気口や排気口のダクトを通すために、外壁に大きな穴をあけなければいけないのだが、それはいつ誰がやるか?の調整もある。雨も降るので、外壁に大きな穴を空けたまま長期間放置する訳にもいかない。同様に店舗の自動ドアの設置はいつ実施し、自動ドアとフローリングの境目の処理は誰がやるか?みたいな細かいけど仕上がりには重要な調整ポイントが無数にあるのだ。

そもそも住宅建設は、高度な分業作業で成立している。解体、基礎工事、骨組み、大工、外壁、左官、サッシ屋、外構、給湯器業者、電気、ガス、水道、ダクト屋、その他、更には道路誘導のガードマンに至るまで、さまざまな人達が関わり、協働することで成立している。監督業者が一社で全てを調整すれば、まだコントロールできるが、それが二社以上になるとどうしても役割分担のグレーゾーンや業者の作業順序の矛盾が出てきてしまうのだ。
しかし、最終的に出来上がる建物としては1つ。それらをすべてうまくまとめた上で、1つの建物として建築完了申請に合格しなけらばならない。

一連のやりとりに関わり何だか、社会や会社の縮図を見ているような気になった・・・。
自分の本業についても「人の振り見て我が振り直せ」と働き方を振り返るきっかけになったというか、なんとかいうか正直大変でした・・・

結果としては、各プロフェッショナルな皆様の素晴らしいお仕事のお陰で、なんとかかんとか形になりました。学んだことは、限られた予算でベストのモノを産み出すには人任せにせず、施主である自分が直接介入することが大切だな、ということ。

建てる家に住むのも、その後事業を営むのも自分、これは人のせいにはできないですからね。

投資を含めて人生に起こる事の結果の全ては自己責任!

以上

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