自宅兼コインランドリーが最強のサラリーマン副業だと思う理由

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毎日お金を稼いでくれるマイホームを手に入れる

大手企業が社員の副業を解禁する流れもあり、副業に取り組みたいサラリーマンが増えているそうです。そんな皆様に参考になればと僕が実践したことをまとめてご紹介したいと思います。以下のような条件に当てはまる方は、検討の余地があると思います。

  • まだ住宅ローンを組んでおらず、これから一戸建てに住みたいと考えている
  • 住宅購入資金(頭金+自己資金)が準備できている
  • 本業が会社員で副業にあまり時間が掛けられない
  • 同居する家族・子供が多い

僕は店舗併用の木造3階建ての新築マイホームを建てて、その1階の店舗部分で自分で独立系コインランドリーを営むことを選びました。現時点で、サラリーマンができる最強の副業の一つだと考えています。その理由をまとめておこうと思います。

結論からいえば、住宅ローン減税を最大活用して、自宅とコインランドリーを長期固定のローンで手に入れて、毎日お金を稼いでくれるマイホームを手に入れる、という手法です。

コインランドリー投資とは?

コインランドリー投資とは、文字通り「店舗を構え、そこにコインランドリー機器を設置して、その稼働売上から必要経費を引いた収益を得る投資」です。 成功要因は「立地」につきます。

 機械やサービスではほとんど差別化できませんし、多少の差であれば、お客さんは自宅から近い店舗を選びます。必要十分な設備と日々清潔にすることを心がければ、いかに良い「立地」を抑えるか、が勝負の分かれ目だと言えます。

出店する地域や規模によってパターンがありますが、自宅兼コインランドリーで想定しているのは、都市部の駐車場なしの小型店舗です。都市部では車を持ってない人も多いので駐車場はなし、商圏は徒歩や自転車で来店できる半径500mくらいを想定します。

ご近所さんだけ来てもらえば成立する、それ以上は商圏として考えない、そんな事業規模で成立するモデルです。

場所規模駐車場自宅兼コインランドリーとの相性
郊外なし△:周辺のライバル店の影響が大きい
郊外あり△:土地所有が前提、ガチのコインランドリー経営
都市部なし〇:ただし立地は重要
都市部あり×:土地所有が前提、別の不動産投資が優先

郊外(地方)は車社会なので、基本的に駐車場のある中・大型店舗がメインになります。郊外の駐車場なしの小型店は、周辺の人口密度が高ければ可能性はありますが、ライバル店の商圏が広く、将来のライバル店が出店してきた際の影響が大きいです。

この店は近いけど駐車場ないから、別の店にいくわー、車だと5分だし♪、で終了です。

郊外と都市部を問わず、大型店を自宅併用にする場合には、元々土地を所有していることが前提になると思います。広い土地から建物、店舗を一度に購入するには数億円単位の投資が必要になりますからね。大型店の上に住む時点で、大豪邸ですわ。

ちなみに、都市部でそんな土地を既に所有しているのであれば、その時点で立派な資産家さんであり、自宅兼コインランドリーにこだわる必要はないはずです。賃貸マンションなど別の投資の方が収益率は高いと思います。

ちなみに、賃貸マンションの1階で自分でコインランドリーを経営するのはアリだと思います。余談ですが、コインランドリーが近くにあると家賃も安定するし、定着率も上がるらしいですよ(地元の不動産屋談)

ここでは 都市部の小規模店舗(駐車場なし) を自宅兼コインランドリーのモデル前提に話を進めます。

独立店舗は、初期費用やテナント家賃が負担になります

都市部の小規模店舗(駐車場なし) ですが、例えばこれを貸店舗(テナント物件)を借りて、開業したらどうなるでしょうか。

 都市部で外部にテナントを借りてのコインランドリー開業は、家賃負担が重すぎて何度シミュレーションをしても当初7年は赤字基調になってしまいました。この7年というのは機械のローンが終わるまでの期間であり、ローン完済後の8年目以降は計算上は一応、わずかに黒字にはなりそう。ただしここで忘れてはいけないのが累積赤字の存在!
7年間におよぶコインランドリーの累積赤字をサラリーマンの収入だけで補填し、耐えきれるとは思えません。

要は、機械のローンが終わるまでは持ち出しになってしまい、ほぼ大家さんの為に働いている状態になってしまう、ということです。庄屋(しょうや)さんに搾取される小作人状態です。

ここでは「都市部の小規模店舗(駐車場なし)」を前提にしてますけど、コインランドリーはテナントを借りて家賃を払ってまでやる事業ではない、というのが僕の結論です。

自宅兼店舗にすると、住宅ローンで資金調達でき減税メリットもある

一方、自宅兼コインランドリーの場合には、当然ながら店舗部分は自宅の一部なので他人に家賃を払う必要がありません。

 経営母体の選択肢は2つありました。

  1. 個人事業主としてコインランドリーを開業する
  2. 新規に合同会社を設立して、法人名義でコインランドリーを開業する

 個人事業主として開業すると、収益がサラリーマン給与と合算されてしまい、所得税や社会保険料の負担が上がり、更に公的控除(子供手当や高校無償化など)が削減されてしまいます。一方、合同会社を設立すれば、経費の幅も広く、将来は従業員の雇用もできます。僕の場合には、妻を社長にした新規合同会社を設立する選択をしました。(興味のある方は、文末の関連記事をご覧ください)

法人がコインランドリーの運営母体なので、僕個人(大家さん)と正式な賃貸契約書を締結します。経理処理上は、コインランドリーの売上から、僕個人に1階店舗部分の賃料を支払うことになるのです。

賃料は、付き合いのある地元の不動産業者に、近隣の物件と比較して合理的な賃料を計算してもらいました。賃料が安すぎても、高すぎても「利益供与」になってしまうのでNGなんですね。僕個人は法人にテナントを貸している大家さんなので、家賃分の収入が上がりますが、所得金額はコントロールできることになります(例え、コインランドリーがどんなに儲かっても、僕の所得は変わらない)

万が一、コインランドリーが赤字で資金繰りが厳しい場合には、契約通り家賃は振り込んだ上で、運営資金を経営者からの役員貸付金として会社の口座に戻せば、実際の支払い時期は自由に調整できます。これが大家が他人の場合には、問答無用で毎月必ず支払わなければならず、これは大きな違いです。

歴史的な超低金利の今、住宅ローンを使って店舗併用住宅を建ててしまえば、同じ物件を借りるよりも安い負担で同等の広さの店舗スペースを確保でき、支払い自体も柔軟に対応できる、ということです(役員貸付金は、要はオーナーから法人への借金なので支払い総額が変わる訳ではありません)

自宅兼コインランドリーのメリット・デメリット

メリット

自宅兼コインランドリー
<メリット>

ファイナンス

  • 店舗の床面積が総床面積の50%以下ならば、住宅ローンが利用できる
  • 住宅ローン減税で、10年間ローンの残額1%の所得税が還付される
  • 他人に支払う家賃が発生せず固定費が低くでき、事業の赤字リスクを減らせる
  • 自宅の収益化で住宅ローン負担が軽くなる

立地・建物

運営

  • 自宅なので日々の掃除やトラブルに即時対応できる
  • 掃除や集金は妻や子供達の手伝いが期待できる、子供にマネー教育ができる
  • 自分達でも洗濯機と乾燥機が利用できる

地味だけど、かなりのメリットを感じるのが「コインランドリーを自分達が利用できる」こと。どんなに子供達が大量に服を汚してきても、洗濯機と乾燥機の同時稼働で洗濯家事が短時間で終わります。前日に着た服が、翌日の朝には全て乾いて再び着られる状態になるのは驚異的な家事効率Upです。我が家から「洗濯物を干す家事」がほぼ無くなってしまいました。

Yシャツは乾燥機が終わって温かいうちにハンガーに吊るすとシワにならないという裏技もあり、面倒なアイロンがけの頻度も減らすことができました。
洋服の回転が速くなり、所有する服の数も減らせるので断捨離にもつながります。これは衣類を畳んでしまう量を減らせることになるので、トータルの家事効率は更にUpします。

毛布やタオルケットは10分くらい乾燥機にかければ、あったかふわふわで寝られるし、60度以上の高温乾燥なのでダニ退治もできます。特にふわふわのバスタオルが使い放題になったのはかなり幸福度が高いです。以前は使い終わったバスタオルを脱衣所に掛けていて、じめじめと湿気を感じたり正直臭うこともありましたが、さすがに毎日は洗って乾かすことができませんでした。

コインランドリーの上に住むと、生活レベルが劇的に改善します。妻の家事ストレスも減り、家庭の雰囲気自体も明るくなったと感じるほどです。

子供へのマネー教育も僕にとっては重要なポイントです。コインランドリー経営は売掛金/買掛金がなく、商品の在庫管理が不要の現金商売なので損益計算が非常にシンプルです。子供達にビジネスの基本を教えるには最適なモデルだといえます。仕入れや仕込み作業すら要らないので、お店屋さんゴッコで登場する八百屋さんやケーキ屋さんよりも更にシンプルですね。

しばらくしたら応用編として、商品仕入れと在庫管理を伴うコインランドリー店舗での自動販売機ビジネス(セミオペレーション)も手掛けてみたいな、と考えています。

最後にさらにかなり地味なメリットをおまけにひとつ。お客さんからは見えない店舗のバックヤードには、ガス乾燥機の吸排気をするためのスペースがあり、屋外に排気するダクトが設置されています。ガスで熱せられた乾燥した空気が行き交うこのスペースが、オーナー専用の乾燥室になるのです。

雨で濡れたコートや雨カッパ、浴室の足拭きマット、そして子供達の上履きや洗った運動靴などは、半日程度置いておけばカラッカラに乾いてしまいます。日曜日の夕方に洗い忘れた上履きが出てきても大丈夫です。

デメリット

さて。一方のデメリットはこちら。

<デメリット>

  • 自宅+店舗建築費用に多額の費用が掛かり多くの借金を抱える事になる
  • 住宅ローンの支払い額が多くなるので、コインランドリーが赤字だと家計がピンチになる
  • 店舗オーナーとしてご近所に認知されてしまう
  • ご近所への排気や騒音対策やトラブル対応が必要で、日々気をつかう
  • 365日年中無休で店舗の掃除が必要(外注も可能だがコストが掛かる)

最も恐ろしいのは、コインランドリー事業が赤字になり、貯蓄が底をつき、住宅ローンが払えなくなり、最後は自宅と店舗の両方を失い、更に借金が残ってしまう状態です。養なわなければいけない家族がいるのでこの状況に陥る事は絶対に避けなければいけません。

リスクへの備え

一家破産リスクへの備えとして、今回の自宅兼コインランドリーを建てる際に最終オプションは用意してあります。
それは「自宅部分をゲストハウスか民泊にし、家族は別の家に住む」というもの。

設計段階からリビングと水回りへの動線をゲストハウスとしても違和感がない様な間取りにし、廊下を極力減らして部屋数を多くしてあります。トイレと洗面台は2つずつ設置しました。

ゲストハウス、民泊のどちらにするにしてもコインランドリーが併設されているのはプラスポイントになります。しばらく滞在する海外からの旅行者にとって、どうやって洗濯&乾燥をするかは悩ましい課題なので、コインランドリー付き民泊施設は、非常に重宝され選ばれる理由になるでしょう。

収益性の裏付けを取るため、ゲストハウスや民泊とした場合の売上シミュレーションもそれぞれの代行業者に依頼してみたのですが、民泊の売上シミュレーション結果には思わず目が点に!

なんと!民泊の方がコインランドリーの売上予測よりも大きい…。
ただ、民泊は年間180日の営業上限があるので、それほど都合よくはならないと思います。シェアハウス、民泊の併用が利益最大化のコツかもしれないですね。

そんなに儲かるなら最初から民泊にしたらいいじゃん?」とツッコミたくなるかもしれないけど、自分達で住みたいから建てた家だし、住宅ローンは自分で住まないと契約違反になり、最悪の場合、銀行から残金の一括返済が求められる可能性もあります。

ということであくまでも、ゲストハウス、特に民泊流用は、将来資金繰りに行き詰まった時の最後の手段、奥の手なのでした。

 どちらの場合にも家主である僕はこの家に自宅として住み続けて、ホストとして宿泊者と交流する日々を過ごすことになるでしょう。異文化交流で英語の向上にもなるし、それはそれで面白い人生かもしれませんねぇ。
※実施する場合には、事前に住宅ローンの銀行との相談が必要です

ちなみに「稼いでくれるマイホーム」としては、アパートを併設した「賃貸併用住宅」もあります。ただ、これには前提として大きな土地が必要で、各部屋に水回り設備をつけるため建築費も跳ね上がってしまいます。なので現実には既に土地を持っている人や資産家でないと厳しい。特に都市部では数億円の投資規模になってしまいます。

自宅兼コインランドリーをお勧めする理由

よく勘違いする人が多い様ですが、コインランドリー経営は決して「不労所得」ではありません。お客さん相手の商売であり、店舗運営はあくまでも「事業経営です。

自宅兼コインランドリーとは、サラリーマン収入+副業というよりは、サラリーマン収入+家業(洗濯屋さん)で収入源の複数化を実現する手法といえます。現在の歴史的な住宅ローンの低金利を活かして、負債ではなく自ら稼いでくれるマイホームを手に入れる訳です。

コインランドリー単独で儲ける」という発想ではなく、自宅にコインランドリー併設し、その家賃収入で実質的に個人の住宅ローン負担を無くしつつ、サラリーマンとして10年間の住宅ローン減税の所得税還付を享受する(2022年1月現在)、そしてリアルなマネー教育教材として人件費を掛けずに妻を社長にした合同会社で家族経営をするのです。

サラリーマンが住宅ローンを活用して実現する合法的な「不動産投資」として、「自宅兼コインランドリーが最強だ」と思うのです。立地さえ間違えなければ!

<新築じゃなく格安の中古物件でも可能性あります>

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<妻を社長にした合同会社の設立>

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 民泊特区内に店舗を建設してあるので、将来的には私も、一階の1LDKに住み
    2階部分3LDKを民泊、ペットと暮らせるシェアハウスを運営しようと思っています。

    • 民泊特区も抑えてるんですね、すごい!! 参考にさせて頂きたい!!
      そう、シェアハウスと言えば、本日(1/23)の朝日新聞にかぼちゃの馬車が、2月以降は投資家に家賃の支払いができなくなった、という記事が出てましたね
      入居率が50%を切って経営が苦しくなり、投資家に家賃が払えなくなったと通知したとの事。投資したのはサラリーマンが多く、1億円近い額を金利が割高の不動産投資ローンで借りているそうです。サラリーマンが、月数十万の支払いに耐えられるとは思えず、すぐに破産する人も出てくるでしょう・・・。
      この「かぼちゃの馬車」の経営が厳しくなったのは、明らかにターゲットを間違えたからだと思います。女性専用で、安さを売りにしてしまったから。
      シェアハウスは、高い家賃を払ってでも、一人暮らしではできない経験ができるというのを差別化ポイントにするべきだと思います。ただの安さを狙ったら、漫画喫茶がライバルになってしまうのに・・・。
      コメント頂いた「ペットと暮らせる」も一例ですけど、どういうライフスタイルを提案できるか、をしっかり考えていないと、経営は行き詰まると思いました。

      (追記)1/24の朝日新聞で続報がありました。このシェアハウス投資は、「ネズミ講」に近いスキームの様でした。スルガ銀行と組んでオーナーに融資させて、用地売却やコンサルティング料として物件価格の3割以上が利益だったらしい。その利益を他のオーナーの家賃支払いに当てていた。最近銀行融資が厳しくなって、新規建築数が減ってしまったので行き詰まったとの事。本来の「賃料で稼ぐモデル」が全く成立していない!!オーナーは、借り手がつかない、かなり割高な物件をつかまされてしまったという残念な結果になってしまった。
      新築アパート投資も一緒だけど、一括借上で家賃保証という「サブリース契約」は、疑ってかかった方がいいと思う。誰にも将来を保証することはできない。

  • 今回の最強寒波の影響で地域の至る所で水道管が凍結していて、今日現在も凍結中です、当店も水道管が凍結して貯水タンクへの自動給水が停止しています。普通なら洗濯機が使用不可能に成り、乾燥機だけの営業に成るところですが、そこは店舗併用住宅と言う立地が物をいい、一階風呂場の窓からシャワーヘッドを出し2m程の塩ビ管をホームセンターで購入してタンクに直接給水する事により営業を継続出来ています、それだけでは洗濯機が4台稼働同時稼働したときに500Lのタンクが空に成るので、一階キッチンからバケツリレーで窓越しに手渡しして追加給水しています。近隣の水道管凍結により、物凄い洗濯需要が発生していて嬉しい悲鳴です。今まで利用したことの無いお客様が多く、乾燥機も利用されているので、今後のリピートに期待が高まり自宅兼ランドリーが最強と思えました。

    • 地域の水道管が凍結ですか!!洗濯だけじゃなく、日常生活に影響大ですね。
      バケツリレーとは体力も使いそうですが、地域の皆さんへのものすごい貢献だと思います。
      頑張ってください。
      オーナーが柔軟に対応できる自宅兼コインランドリーの利点がでましたねー。

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