コインランドリー経営向けの保険
コインランドリー経営の実態調査として、様々な業界関係者にヒアリングしている。今回は店舗保険を扱っている保険会社の営業マンの話が聞けた。
店舗内でお客さんと店との間で起こるトラブルといえば、洗濯物の盗難やイタズラへのクレーム、あとはコイン詰まりくらいかなぁと、思っていた。しかし現実にはいろいろあるらしい。
保険対象のトラブルの種類
両替機窃盗
次は両替機や洗濯機の売上金泥棒の話。プロは工具を使って1台数秒で最小限の破壊で無駄なく売上金を盗んでいくらしい。下手くそな素人だと無理にこじ開けようとして壊した挙句に、結局、売上金は取れずに逃げていく。
店舗として痛いのは実は素人の方で、両替機本体の交換になってしまう。
対策としては防犯カメラの設置はあたり前として、こまめな売上金回収と、両替機を小さなものにしておくことだそうな。まぁ、泥棒も大した金額が入ってないと思えば、そもそも狙われないのだ。
自宅兼店舗の場合はこまめに売上金回収ができるし、両替機も小さい方が初期投資が少なくて済むので助かる。僕にお金がなくて立派な両替機を買えない事が、実は防犯対策にもつながるなんて、実に興味深い。
店内での転倒
店舗内でのお客さんの転倒による怪我なども店側の責任に問われる「可能性」があるらしい。あくまでもケースバイケースだが、床が濡れたまま長時間放置されていた、とか玄関マットが滑ってズレたとかであれば、裁判の結果、店側の過失を追求される可能性はある、かもしれないとのこと。実際にはそこまでいくことは滅多にないそうですが。
機械の故障・破壊
保険といえば洗濯機械そのものの故障や破壊、水没などにどのくらいの保険を掛けるかもポイント。設備に1200万円掛けたら、700万円位掛けておけば十分との事だ。これでもし全損しても元通りにできる。でもこれって要は…新品販売は販売店の粗利が3~4割以上あるってことかしら?
保険の対象外のトラブル
この保険は「店舗内で発生した店舗側の過失によるお客さんへの補償」や「店舗設備の補償」を対象としているので、それ以外は保険の適用にならない。例えば、お客さんが洋服を乾燥しすぎちゃって痛んでしまったり、洗濯モノの盗難されてしまったり、お客さん同士のトラブルでケガをしたり、などは保険の対象外。
なので、日々の運営上のトラブルではなく、店舗の存続に関わるような大きなトラブルへの保険だと認識しておく必要がありますね。
店舗保険の営業マンからのアドバイス
最後に、営業マンが、シリアスな表情でこうアドバイスしてくれた。
最初はできるだけ小規模にして機械を入れすぎない方がいいですよ!状況が良ければ機械は後から買い増せますけど、減らすのは大変ですから。
話しぶりからどうやら地方の顧客の中に、いきなり大規模に開業してかなり苦労している人がいるらしい。ありがたいアドバイス、しっかり胸にしまっておきます。
ただ実際には、元々スペースが狭く、お金もないので小規模に始めるしかないんだけど(笑)ただ、極力、無駄な投資は避けよう。さらに営業マンのアドバイスは続く。
あと、ひとまず24時間営業は辞めといた方が良いですよ。開店時間が早いのはOKですけど、夜は一度閉めた方がいい。
そもそも自宅の1階なので24時間営業は考えていなかったが、むしろそれで良いらしい。泊まっちゃう人がいるんだろうね…。
その他にも「えっ、そんな客いるの?」とか「想像の遥か上をいく」エピソードや武勇伝を教えてもらい、コインランドリー経営が少々、いやだいぶ不安になった。しかしここですかさず営業殺し文句。
大丈夫です!そんな時の為に店舗保険があり、私がいるのですから!!
ホント、色んな意味で勉強になります!頼りにしております。
続いての業界関係者へのインタビュー。
コインランドリーコールセンター代行業者の証言はこちら
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