【事業売却】結局、ファミマランドリーとは何だったのか?

目次

新規事業のコインランドリー、フィットネスはどちらも売却という結末に!

このブログで、いろいろ情報収集したり、分析してきたファミリーマートの多角化事業ですが、結果としてはどちらも事業売却、撤退という結論になりました。何があって、どうしてこうなったのか、自分なりに考察してみようと思います。

フィットネス事業「Fit&Go」の事業売却

2018年に参入を表明したファミマが運営する「Fit&Go」フィットネスクラブですが、2021年1月にフィットイージー株式会社に事業譲渡されました。それまで開業していた全5店舗が対象です。

トライアスロンが趣味だったファミリーマート前社長の澤田社長の肝入りの新規事業であり、元々は参入後5年間で300店舗を展開するという野心的な事業計画でしたが、5店舗のみの出店で、わずか3年での事業撤退という結果になりました。

これに関しては、コロナの影響をモロに受けてしまった、という残念な結果だと思います。2018年当時は2年後に迫った東京オリンピックに向けて、国民全体が健康増進、スポーツしようぜ、という空気でした(覚えてます?)

フィットネスで身体を鍛えて、配下のコンビニでプロテインを補給するというライフスタイルの提案であり、ジムとコンビニ利用者の顧客属性も重複していたので、いけるという雰囲気、判断だったのでしょう。

しかし、コロナ禍によってすべての前提は覆されてしまいました。むしろ、閉ざされた空間で大人数が激しい呼吸をするスポーツジムがコロナを広げる場になるという風評(事実?)をもあり、ユーザの敬遠、売上減少は壊滅的になったと思われます。フィットネス事業は、多大な初期費用と固定費が掛かる設備産業で、ある程度の有料会員数を確保・維持する事が求められる一方で、ライバル企業との競争も激しいというかなり厳しい業界です。

事業開始初期の顧客基盤を作る段階で、コロナ禍に襲われてしまったため、相当の赤字を出してしまったのではないかと思われます。

この事業売却はファミマからは正式発表はなく、譲渡先のプレスリリースのみというファミマ側の無念さが滲む、寂しい幕切れです。(ファミリーマートのフィットネス事業譲受のお知らせ

一方の事業を継承したFit-Easyは、様々な新サービスを展開して、現在全国150店舗を達成したそうです(2024年02月現在)

ファミマから継承したのはわずか5店舗だけなので、コロナ禍でも工夫次第では成長できる、という実例なのでしょう。個人的には、コワーキングスペースの併設や、eスポーツ体験などは面白い取り組みかな、と感じます。仕事している合間に運動してサウナに入れるならば、オフィスに出社するよりも快適ですよね。

コインラインドリー事業「ファミマランドリー」の事業売却

ファミマランドリーのコインランドリー事業は、2024年01月31日で終了し、株式会社コレカに事業継承されました。ファミマランドリーの正式ページは閉鎖されて、以下のFAQやカード残高の払い戻しの案内が掲載されています。

譲渡先である株式会社コレカは、コインランドリーやコインパーキングのコールセンターを運営している企業です。恐らくファミマランドリー時代から、コールセンターや店舗清掃を受託していたのでしょう。今回の事業売却先としてファミリーマートが、既に取引先である株式会社コレカに事業売却を打診したのではないか、と勝手に想像しています。

ファミマランドリーは、新たなブランドとして「Laundry Pro」という屋号で運営されています。コインランドリー事業の開始に関するニュースリリースがこちらのページに掲載されています。

今回の事業継承の内容を精査するために、Laundry Proの店舗一覧とこれまでのファミマランドリー出店実績と比較してみました。

Noファミマランドリーオープン日住所継承先店舗名
1なしコレカ直営店東京都 北区田端 6丁目3-5 LAUNDRY PRO 田端店
2市原辰巳台西二丁目店2018/03/31千葉県 市原市辰巳台西 2丁目4-2 Laundry Pro 市原辰巳台二丁目店
3杉並永福四丁目店2018/05/25東京都 杉並区永福 4丁目33-8 Laundry Pro 永福4丁目店
4三郷彦川戸一丁目店2019/02/25埼玉県 三郷市彦川戸 1丁目310 Laundry Pro 三郷彦川戸一丁目店
5東砂七丁目店2019/02/27東京都江東区東砂7丁目19−5なし、2019年に閉鎖
6杉並下井草一丁目店2019/02/28東京都 杉並区下井草 1丁目23-2 Laundry Pro 下井草一丁目店
7仲六郷第一京浜店2019/02/28東京都 大田区仲六郷 4丁目31-7 Laundry Pro 仲六郷第一京浜店
8二葉三丁目店2019/02/28東京都品川区二葉3丁目29−10なし、2019年に閉鎖
9大宮桜木町店2019/10/11埼玉県 さいたま市大宮区桜木町4-410-1改装工事中(2024年2月時点)
10札幌川沿4条店2019/11/26北海道 札幌市南区川沿 4条2丁目4-18 Laundry Pro 札幌川沿四条店
11木場店2020/01/31愛知県 名古屋市港区木場町 9丁目252 Laundry Pro 木場店
12淡路こえなみ店2020/02/06兵庫県 南あわじ市榎列小榎列字南 408-1 Laundry Pro 淡路こえなみ店
13町田小山町店2020/06/05東京都 町田市小山町 704-1 Laundry Pro 町田小山町店
14川口南鳩ヶ谷一丁目店2020/01/24-08/28の間埼玉県 川口市南鳩ヶ谷 1丁目28-2 Laundry Pro 川口南鳩ヶ谷一丁目店
15八王子大楽寺町店2020/01/24-08/28の間東京都 八王子市大楽寺町 485-1 Laundry Pro 八王子大楽寺町店
16佐世保名切町店2020/08/28長崎県 佐世保市名切町 313-3 Laundry Pro 佐世保名切町店
17越谷蒲生東町店2020/11/13埼玉県 越谷市蒲生東町 15丁目7 Laundry Pro 蒲生東町店
18松戸六高台九丁目店2020/12/11千葉県 松戸市六高台 9丁目88-1 Laundry Pro 松戸六高台九丁目店
19守山瀬古一丁目店2020/12/18愛知県 名古屋市守山区瀬古 1丁目608番地2 Laundry Pro 守山瀬古一丁目店
20仙台西中田店2020/12/23宮城県 仙台市太白区西中田 5丁目17-66 Laundry Pro 仙台西中田店
21飯能青木店2021/01/08埼玉県 飯能市青木 66-1 Laundry Pro 飯能青木店
22御殿場新橋店2021/01/15静岡県 御殿場市新橋 1878-1 Laundry Pro 御殿場新橋店
23倉敷児島小川店2021/01/15岡山県 倉敷市児島小川 9丁目8-3 Laundry Pro 倉敷児島小川店
24新潟立仏店2021/01/22新潟県 新潟市西区立仏 474-1 Laundry Pro 新潟立仏店
25豊中島江町店2021/01/29大阪府 豊中市島江町 1丁目2-18 Laundry Pro 豊中島江町店
26北郡山店2021/02/05奈良県 大和郡山市北郡山町 145番地の11Laundry Pro 北郡山店
27姫路国分寺2021/02/19兵庫県 姫路市御国野町国分寺 159番地1 Laundry Pro 姫路国分寺店
28立川砂川九番店2021/02/26東京都 立川市幸町 4丁目38-1 Laundry Pro 立川砂川九番店
29伏見醍醐大構店2021/06/11京都府 京都市伏見区醍醐大構町 26番地3 Laundry Pro 伏見醍醐大構店
30橿原小綱町店2021/06/25奈良県 橿原市小綱町17-43 Laundry Pro 橿原小綱町店
31若松栄盛川町店2021/07/02福岡県 北九州市若松区栄盛川町 8丁目3-2 Laundry Pro 若松栄盛川町店
32泉北敷物団地店2021/10/01大阪府 堺市南区原山台 5丁目9-1 Laundry Pro 泉北敷物団地店
33福井円山店2021/10/08福井県 福井市北四ツ居町 505 Laundry Pro 福井円山店
34岸和田藤井店2021/11/12大阪府 岸和田市藤井町 1丁目7-22 Laundry Pro 岸和田藤井店
35吉川さくら店2022/01/21埼玉県 吉川市中央 1丁目2-3 Laundry Pro 吉川さくら店
36日進町二丁目店2022/06/24埼玉県 さいたま市北区日進町 2丁目1302 Laundry Pro 日進町二丁目店

ファミマランドリーは2018年から2022年の4年間で計35店舗出店して、2つの都内の極小都市型店舗は閉鎖しました。また、埼玉大宮の店舗は改装中で営業していないということでLaundry Pro店舗リストにはありません。35店舗 マイナス 3店舗として合計32店舗となります。

Laundry Proはもともと東京都北区で1店舗のみを直営店として運営していたので、現時点で営業している店舗は32+1で合計33店舗となり計算はあいます。改修中の大宮店舗はまだ確定していませんが、ファミマランドリーはすべて株式会社コレカに継承された、と見なして良いでしょう。

ちなみに、2017年11月に朝日新聞で報じられたコインランドリー事業への参入の記事では、2018年末までに100店舗2019年末までに500店舗を出すというかなり野心的な数字だったので、出店数については完全に企画倒れ、未達だったと言えます。まぁ、当初はこの驚愕の出店計画に弱小コインランドリーオーナーとしては、ビビりまくっていたんですけどね(笑)

ファミマランドリーのニュースリリースは、2021年10月8日以降は存在しない

先ほどの表の33行目、福井円山店の行に色を付けたのには意味があります。この福井円山店が、ファミリーマート公式ページで発表された最後の新規オープンのニュースリリースなんです。実際にはその後に3店舗が新規開業しているのですが、2022年以降はニュースリリースに「コインランドリー」の文字は1回も登場しません。(ニュースリリースはこちら

さて、これは何を意味するのでしょうか?

伊藤忠の完全子会社化という大きな組織改編があった

新規事業を立ち上げて、事業の多角化を進めていた2017年以降のファミリーマートは、実は大きな組織変革の渦中にいました。2017年以降のファミリーマートで起こった出来事と、ランドリー総店舗数をまとめてみました。

年月ファミリーマートで起こった出来事ランドリー総店舗数
2017年11月コインランドリー事業への参入発表0店舗
2018年02月フィットネス事業への参入発表2店舗(+2)
2018年01月ファミマランドリー1号店開業
2018年02月フィットネス1号店開業
2018年04月伊藤忠商事がファミマの子会社化を発表
2019年11月人事削減計画発表7店舗(+7、- 2閉鎖)
2020年01月組織改編発表17店舗(+10)
2020年02月早期退職募集
2020年03月1,025人が早期退職
2020年08月TOB成立
2020年11月ファミリーマート上場廃止
2021年02月フィットネス事業譲渡(5店舗)31店舗(+14)
2021年03月細見社長就任(伊藤忠出身)
2021年10月ファミマランドリー最後のプレスリリース
2022年06月最後のファミマランドリー出店33店舗(+2)
2024年01月ランドリー事業譲渡(32店舗)32店舗 +1軒改装中

まさに、ランドリーやフィットネスを本格展開していこうとしていた2018年に、ファミリーマートという企業体の根幹を変えるほどの激変があったことが分かります。

人員削減についてはここでは詳細を避けますが、800人への退職奨励をしていたにも関わらず、希望者が予想よりも多いことが判明し、一転して人によっては退職を認めない「適用否認」プロセスが設けられました。ここで「辞めてはいけない」と否認された人には求めに応じて退職希望を出したにも関わらず、退職しても割増退職金が支払われない、という後付けルールが適用され、社内は大パニックになったそう。

更に、割増退職金が支払われないなら退職しない、残留すると決めた人は「一度、退職すると表明した時点で忠誠心が低い」と見なされて、その後に降格人事が行われたそう。こうなるともう働き続けるのが厳しいと感じてしまうのは私だけでしょうか?

そんな混乱状態だったと思われる社内状況を想像しながら出来事リストを眺めると、2021年3月の細見社長が就任して間もなく、「ランドリー事業からの撤退」が意思決定されたのではないか、という推測が立ちます。

なぜなら、当初の計画には及ばないにしても、ファミマランドリーは2021年までは出店ペースを徐々に上げて来たにも関わらず、それ以降は新規出店は2軒に留まり、しかもその新規オープンもニュースリリースもされずに、その後の事業売却に至ったからです。既に契約済や着工していた引き返せない案件を除き、遅くても2021年早々に他の投資案件はすべてキャンセルされたと考えるのが自然です。

伊藤忠が掲げる商いの3原則 「か(稼ぐ)・け(削る)・ふ(防ぐ)」

伊藤忠には「か・け・ふ」という商いの3原則があるそうです。それぞれ、稼ぐ、削る、防ぐから頭の一文字を取ってつなげたものです。

フィットネス事業は、巨大な初期投資を月会費でコツコツ取り返していく事業ですが、コロナ禍の直撃を受けて会員が集まらずに赤字になったので、これ以上の損失を「防ぐ」為に、事業売却となったのでしょう。

コインランドリー事業は、本業のコンビニ事業とのシナジーはあった様ですが、フィットネス事業と同様に店舗毎に初期投資が掛かる事と、事業単体で大きな収益を上げるには時間のかかるビジネスです。新社長には投資額の割りには儲からないと「削る」判断となったのかもしれません。

それでは、ファミリーマートは何で「稼ぐ」つもりなのでしょうか?

新生ファミマの戦略は「デジタルサイネージによる広告事業」

ダイアモンド社が、細見社長にインタビューした記事が参考になります(有料会員限定記事)

伊藤忠の元エース・ファミマ細見社長「コンビニの常識を変える」戦いで打倒セブン宣言(2023.07.29)

ファミマ&伊藤忠「広告事業」の野望、店舗やアプリを媒体に5年後利益100億円を目指す (2023.8.2)

最近、ファミリーマートのレジの上に、3枚の巨大なディスプレイが設置されて驚いた方もいるのではないでしょうか?あの巨大ディスプレイこそが、ファミマの新戦略である「デジタルサイネージによる広告事業」です。

あのディスプレイで、例えばコーラとファミチキを一緒に買ったら100円引き、というキャンペーンの告知を行うと非常に高い販促効果が認められたそうです。そこにファミペイアプリと連動してのクーポン配布などを組み合わせていき更に売上を上げていくと。

今後はファミマ以外の企業にもこの広告枠を販売して、デジタルサイネージ事業として3年で50億円5年で100億円の利益を生む、という目標を掲げているそうです。

古今東西、広告枠を売るという商売の歴史は古く、デジタルサイネージも様々な企業が様々な媒体で挑戦してきた分野です。

ファミマは、コンビニでレジを待っている人の意識に飛び込んでくる巨大ディスプレイの広告枠を売ることに賭けているようです。

レジ前の巨大デジタルサイネージの限界はないか?

レジの前の巨大デジタルサイネージですが、レジが長蛇の列になっているならいざ知らず、通常は数秒から長くても数分しか視界に入らないでしょう。最初は物珍しく見るかもしれませんが、いずれ風景になるはずです。

しかも、ファミマのファミチキが100円引きになるキャンペーンならその場でお得になるかも、と注意を引くかもしれませんが、全然ファミマに関係ないマンションのCMとかが流れていたら、僕なら意識から切り離します。

要は、見る人にとって得する情報であれば見てもらえるけど、それ以外の情報は無視されるのが自然の摂理ですよね。ファミチキキャンペーンの販促効果が高かったから、他社CM枠としても高く売れる、と本当に期待通りにいくのでしょうか。

あと、細かい話かもしれませんが、一日中広告のループを頭の上のスピーカーから大音量で聞かされるコンビニ店員さんが、ちょっと可哀そう。

だったら、ファミマランドリーの売却はしない方が良かったんじゃ…

ここまでの話を総合すると、弱小コインランドリー経営者としてはある事に気づく訳ですよ。

デジタルサイネージやるんだったら、ファミマランドリーは売らない方が良かったんじゃない?って。

広告ビジネスって、要はどれだけその広告を見せられるか、だよね

レジに並ぶのが長くても数分なのに対して、コインランドリーは最大1時間くらい店内で待つこともあります。元々のファミマランドリーの狙いも、雨の日の来客数を増やしたり、待ち時間の間に、イートインで食事をしてもらったり、洗濯関連の商品を購入してもらい客単価を上げることだったはず。

そういう暇を持て余している人にこそ、デジタルサイネージでの広告ビジネスが有効だったのでは?と思う。要は広告に露出している時間が長い顧客を生み出せるということ。

例えば、世の中にはいろんなバーコード決済があり、普段使いのメインの決済方法に選んでもらうには厳しい競争がある。コインランドリーで待っている時に、ファミペイアプリを入れるとランドリー割引、ランドリー利用者はファミペイで支払えばファミチキ無料、などのキャンペーンが長時間告知できる。

時間もあるし、得するみたいだし、いっちょインストールしてみようかな、と確実にアクティブユーザを獲得することができるはず。

一方で、レジに並んでいる時にファミペイのキャンペーンを知っても、今からインストールする時間がないしーと見送りとなり、会計を済ませて店を出た瞬間には、ファミペイの事などすっかり忘れてしまう(自分もそう)

要は、滞在時間が長いコインランドリーの中であれば、お客さんの行動変容を促すチャンスが多いはずなのだ。

以前、WASHハウスがコインランドリー店舗でデジタルサイネージ広告ビジネスを展開して、将来的には無料ランドリーを展開したいという野望があるらしい、という記事を書きました。

狭い商圏のコインランドリー店舗内の広告が有効なのか?そしてFC展開する上場企業が、その本業を無料にできるものなのかと、私は懐疑的な立場を取りました。

しかし、ファミマは本業がコンビニ事業であり、その本業を支えるポジションのファミマランドリーでなら、この広告ビジネスもできたのでは?、と実は思っていました。

一番得をしたのは、株式会社コレカ!?

今回のランドリー事業売却で一番得をしたのは、事業継承をした株式会社コレカでしょう。

Laundry Proは東京都の北区で1店舗だけ運営されていましたが、一気にコンビニに併設された(中には一体化した)ピカピカの優良物件33店舗のランドリーチェーンになったんですから。しかもすべてFCではなく、本部直営店、利益は総ドリです。

それまでもファミマランドリー店舗のコールセンター、掃除、売上金回収などを請け負っていたと思われるので、今回の事業継承に際して新しい業務プロセスは発生せず、これまでやっていた事の延長だけです。自社運営なので、これまでファミマが株式会社コレカに支払っていた業務委託費に乗せていた利益も、自分達に返ってくるので更に利益率が上がります。

ファミマからの譲渡金額は判りませんが、撤退を急ぐファミマから一括で譲渡する、プリペイドカードの返金対応など雑多な顧客対応を引き受けることなどが条件など、株式会社コレカ側に有利な条件だったのでは?と想像します。

なぜなら本当に高値で売却したいなら、投資ファンドなど他の売却先に決まっていたのでは、と思うからです。既に利益が出ている手堅い投資先として、購入に手を挙げる事業会社は多くいたはずですが、コンペなどはなく、そのまま運用会社に下取りとなった、のではないかと想像します。

もしかしたら、多くのライバルに競り勝って、株式会社コレカが高額で買い取ったのかもしれませんが。

ただ、もしそうだとしても、その購入資金も、大手ファミマからの利益が出ている事業売却なので、問題なく銀行融資が通ったでしょう。

株式会社コレカとしては、ほぼ何のリスクもなく、ピカピカの直営店が手に入ったと思われます。おめでとうございます。むしろ、あやかりたい!

弱小コインランドリー個人経営者としては安堵するけど、モヤモヤもする

2017年にファミマランドリーが参入すると聞いた時に思い描いた世界はこんな感じでした。

  • もはや生活に欠かせないコンビニで洗濯ができる事で、短時間で買い物する場所から、しばらく過ごす場所になる
  • イートインで待つ間に美味しいコーヒーと一緒に、普段はあまり買わない新製品を試してみたりする
  • 支払いはアプリで完結して、利用に応じてポイントが貯まったり、お得なクーポンがもらえたりする
  • 洗濯をきっかけに定期的に訪問する、地域の皆さんの憩いの場、交流の場になる(外国からの旅行者も)
  • 地方に旅行に行ったときにも、いつもと同じ感覚で洗濯乾燥ができる

世の中にはコンビニの横にコバンザメ出店しているコインランドリーは既にたくさんあるけど、システムインフラは当然、顧客体験までを考え抜いて一体化したサービスとしてデザインする事は、ファミマの様な主体企業が垂直統合で全体をリードしないと成立しない。

今回、ファミマランドリーはそれができるチャンスがあったのに、事業売却してただの「コンビニにコバンザメ出店しているコインランドリーチェーン」を生み出しただけになってしまった。

当初、ファミマランドリーが出てきた時には、非常に脅威に感じて怯えたけど、同時にコンビニとランドリーが一体のものとしてデザインされるモデルケースが出てくる、と内心はワクワクしていたことをここに白状する。

このブログでこれだけ熱心にファミマランドリーを追い続けてきたのは、自分も本心ではファミマランドリーがもたらす新しい地域社会の姿に、期待していたからだと思う。

あぁ、期待していた世界はやってこないんだ、と個人的にはモヤモヤする結末になりました。

でもファミマの組織改編の激動の中で、これまでこの事業に一生懸命に取り組んでいた社員の皆様の苦労が偲ばれます。お疲れさまでした。

あ、しまった、あの人達がいた!

あ、忘れてた。コンビニ業界の覇者、セブンイレブンも、セブンランドリーやってたんだった!

現在、関東地方のみで9店舗展開のようです(2024年02月現在)

No店舗名住所
1東村山廻田町店東京都東村山市廻田町4-19-10
2あきる野牛沼店東京都あきる野市牛沼159-1
3千葉浜野東店千葉県千葉市中央区村田町1109
4香取市佐原駅前店千葉県香取市佐原イ74-11
5寒川駅前店神奈川県高座郡寒川町岡田2-1-35
6横浜鶴見二ツ池店神奈川県横浜市鶴見区駒岡一丁目26番34号
7太田市飯塚町店群馬県太田市飯塚町1586-1
8越谷大竹店埼玉県越谷市大竹124
9佐野城北店栃木県佐野市若松町292-1

セブン様、どうかそのままお静かにしていてください。

モヤモヤのままでいいです、面白くしなくていいです(笑)

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • ご心配には及びません。
    コンビニはコインランドリーに関してはただの素人です。
    ファミマランドリーなんて、隣接のコンビニでソフターとか売ってるだけで何の特色もなく早晩息詰まることはわかっていました。
    本気で取り組むというなら、あのセブンだっていまだに関東だけでしか展開できてないという理由がわからないです。
    それが現実ですよ。
    コインランドリービジネスは、わかってない人間がやれば失敗します。

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