理想の店舗併用住宅を建てるため、住宅展示場や住宅メーカーのモデルハウスを歩き回った。候補を3社に絞って見積もり依頼をし、ようやくその3社の提案内容ができたらしい。詳しく説明したいので、打ち合わせをさせて欲しい、と各社から連絡が来た。
やっぱり、ネット一括申し込みをしなくてよかった。こりゃ、やりとりだけで大変だ。
A社:誰でも知ってる大手メーカー。独自開発の金具を使った丈夫な工法に特徴あり
モデルルームはハイスペック、その結果、価格もハイスペックになった。間取りの提案は建築士の意向が強く反映されていて、僕が渡したラフスケッチの面影はなかった。まぁ建築士の中では答えがあってベストの形なのだろうけど、僕の希望は無視された様な状況で、正直いい気はしない。
実は、今回の提案の数日前、見込み客イベントに招待されて顔を出してきた。そこは豪華商品の抽選会やら、ご家族揃っての豪華ディナーやら、完全な接待攻勢。建物そのものの性能や品質以上に「このブランド住宅メーカーで家を建てられる自分達ってイケてるわ!」という完全自己満足の世界だった。イベントの休憩時間に近くの席にいた、老父婦+若夫婦+子供の3世代の参加者に話し掛けてみた。
現在老夫婦が住んでいる家も、数十年前にその住宅メーカーで建てていて、古くなってきたので二世帯住宅に建て替えたい、なので娘夫婦と一緒に見に来たんですよ〜、という一団だった。
率直に言おう。まずこのクラスの皆様はお金には全く困っておらず、住宅メーカーに求めるものはずばりブランドだ。下手に値切ったり妥協して後悔するくらいならば、言い値で良いので最高のものを建てる、そういうスタンスを感じた。羨ましいね。
家づくりは、人それぞれ。このご家族の価値観をしっかり受け止める戦略がはまっているのだから、住宅メーカーと顧客双方でWin-Winなんだ、正解なんだと思う。
B社:中堅。自社職人&在来工法による家づくり。建具の共通化などで高品質とコスト削減を特徴にしてる。
当たり前の事を真面目にやってます、という感じの中堅の住宅メーカー。自由設計でお客様の要望通りの家を、適正価格で建てますという触れ込み。良く言えば「しっかりしてそう」、悪く言えば「言ってる事が当たり前すぎて地味」。提案内容は、A社とは真逆で、僕の渡したラフスケッチがベースの図面だったのは好感が持てた。ただ、こちらの要望に忠実すぎて住みにくそうなポイントがチラホラ。プロの目で見て調整してもらって良かったのだが…。まぁ検討を始める叩き台としては妥当なアプローチなのだろう。
C社:中堅。大量一括購入の指定標準品を組み合わせて高品質&低価格をアピールしている。お値段以上、って感じ。
この会社のコンセプトのデメリットは、標準ルールの縛りがキツくて、自由度が低いこと。まぁ、これがキッチンや風呂などの設備までならば良いのだが、間取りにまで影響して来る。例えば、窓の数や大きさ、収納の奥行きなどだ。特に「標準で和室が1つ付いてるのですが、それを洋室に変更するとオプション工事になります」という説明を受けた時は、頭の中に大きな「?」が浮かんだ。一瞬だけ、オプション料金が掛かるなら、ひと部屋くらい和室があってもいいかなぁ?という考えが頭をよぎったが…、すぐに正気に戻った。
そもそも何で住宅メーカーの都合で出来たルール上で間取りを決めねばならんのだ!
標準仕様が要望にハマれば良いメーカーだと思うが、完全自由設計とは言い難い。どちらかといえば郊外の広い土地に伸び伸び建てる人には良いのかもしれない。
このような感じで三社三様の特徴があった。いろいろ細かい話は省略するが、その後何度か打ち合わせを重ね考えた結果、最終的にはB社にお任せすることに決めた。
一方、各社に依頼していた提携住宅ローンについては、C社が提案してくれた金融機関をベースに進めることにした。「えっ?住宅メーカーはB社を選んだのに提携ローンはC社?」と思ったかもしれない。もちろんC社の提携金利優遇は適用されないが、B社を選んでも僕自身の属性は変わらないので、同程度の条件が引き出せそうだ、との事だった。結局、金融機関はどこで建てようが、住宅ローンが貸し出せればOKってことだね。
さて、これでいよいよ住宅メーカーと住宅ローン候補の金融機関が決まった。
これからは長期優良物件の店舗併用新築注文住宅の建築計画に、具体的に落とし込んでいくんだ!
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