新規に2店舗目のコインランドリーを出店するにあたり、自分が代表社員となる新しい合同会社を設立して、銀行に融資をお願いしようと考えました。(新規合同会社設立の記事はこちら)
最初に交渉に向かった日本政策金融公庫は、残念ながら融資は見送りとなりました(前回の記事はこちら)平行してメインバンクである「地方銀行A」に融資の相談を持ち込んでいます。
「地方銀行A」には、これまで複数のコインランドリー出店候補の土地・建物を持ち込んでは、却下されたり、こちらから取り下げたりを繰り返してきた経緯があります。そのため、コインランドリー新規開業の相談自体は唐突な訳ではありませんが、これまでは融資OKをもらったことはありません。また、実績のある妻が代表の法人ではなく、新規で立ち上げる別法人でやるとう点も新たな試みとなります。さて、どのような判断になるでしょうか。
さぁさぁ果たして、コインランドリー多店舗展開はできるのでしょうか!?
1店舗目の実績をアピールした資料を準備
物件の情報や収支シミュレーションは、日本政策金融公庫向けに作成した資料をベースに作成しました。公庫でのNGを受けて、補足資料として強化したのは、「1店舗目の経営実績」の説明です。
妻が代表社員となる合同会社とは別法人ではありますが、これまで数年間運営してきたノウハウは流用できます。このブログで過去に紹介してきた売上経緯や分析も流用してみました。
また、地元にある地方銀行のメリットとしては、土地勘があることです。物件の最寄駅や物件周辺の様子は、銀行の融資担当者もある程度把握していて、その気になればすぐに見に行ける距離にあります。自分で撮影した現地周辺や、店舗の内覧写真も資料に追加しました。
また、個人の金融資産の残高を証明する資料の提出を求められました。現金預金、現物株式、つみたてNISA残高、会社の持ち株、財形貯蓄、年金残高等々…。それぞれは大した額ではないですが、寄せ集めてみると、見た目上は、1,000万円程度のそれなりの金額になりました。
ただ、大部分がすぐに現金化できない資産なので担保能力としてはどうなの?とは思いますが、銀行側はなんとか納得してくれたようです。
そして最後には、その銀行が発行する、ポイント還元率も低く、まったく競争力のない、年会費有料のクレジットカード(ゴールド)を作ることなりました。念のため断っておくと、決して融資の条件だったり、強制などではなく、あくまでも任意での申込みでしたよ。はい、でも空気が読める僕はどうしてもこのカードが作りたくて自分の意志で申し込みました!
これまでの取引実績、個人の属性と資産状況、そして謎のクレジットカードのパワーもあってか、銀行内の支店長決済ではOKを貰うことができました。
おぉ持ち込んだ案件で、初めてこのステージまで来ることができました!
じゃあ、これで融資は決まったのね、とはいきません。次は「保証会社」の審査です。
地方銀行の融資は保証会社との面談が必要
日本政策金融公庫とは違い、地方銀行の融資の場合には、保証会社が入ります。万が一、もし貸し倒れがあったとしても、銀行には保証会社が返済するので、銀行自身は損をする事はありません。その場合、保証会社が銀行の代わりに借り手に対して借金の取り立てをすることになります。
その保証会社への手数料(保証料)ですら、借り手が支払うことを考えると、銀行が融資することにはリスクはないように見えます。銀行が絶対に損をしない仕組みができていますね。
銀行って「石橋を叩いて身代わりを渡らせる」くらい手堅い所なんだなぁ、と思ってしまいます(念のため断っておくと、これは銀行批判じゃないですよ。良くできた仕組みだと感心しているのです)
保証会社との面談では、作成した収支計画に対する説明を一通りさせて頂いた上で、保証会社の担当の方からの質問にお答えする形式で1時間ほどで終了しました。ちなみに銀行の担当者も、保証会社の担当者もどちらもコインランドリーは使ったことがない、とのことでした。
コインランドリーを経営していると、身近にあるのが当たり前になりますが、世間一般からすれば、まだまだ認知度は低く、利用者は限られているんだなぁと実感させられます。
もちろん、担当者のお二人には、いかにコインランドリーが便利で利用した方が良いのかをとうとうと訴えて、営業トークをしておきましたよ。僕の店には来ないでしょうが、コインランドリー業界の全体の為に頑張りました(笑)
と、いうことで、後日保証会社からも融資OKの返答が。なんと設立したばかりの新規の合同会社で、コインランドリー出店費用 2,000万円の創業融資に成功してしまいました!
融資はとれた。さぁどうする?
融資金額は、2,000万円。元利均等で7年返済で金利は1.0%です。7年間の最初の1年間は返済の据置期間になっていて、金利のみの返済(元金分は1年後から始まる)にしてもらいました。1年後からの計6年間で、元金を含めた借入金の返済をしていくことなります。
ご存知のとおり、コインランドリーは開業から固定客がついて売上が安定するまで時間が掛かるので、この据置期間を設定できるのは助かるな、と考えたのです。
一方、返済期間が7年から6年に短くなることで、毎月の返済額は上がってしまいますが、1年後には初年度の消費税還付で約200万円も返ってくるし、売上もそこそこ上がってきているはずだから、何とかできるのではないか、と考えました。毎月の返済額は約30万円です。
1年後に、毎月50万円の想定売上で収支はほぼトントンなので正直たいして儲かりませんが、7年後に借金を完済すると毎月手元には30万円が残る、というのが机の上での計算結果です。新規法人は他の副業の受け皿にもする想定ですが、ベースラインとなる売上はあくまでもコインランドリーとなります。
さて、いよいよ決断が迫られます。
このコインランドリー新規開業案件、あなたならやりますか?それともやめますか?
(次回に続く)
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コメント
コメント一覧 (3件)
融資通過おめでとうございます!!
クレカの件、おもしろかったです(笑)。わたしも地方銀行の取扱い銘柄の少ない、手数料がやたらかかるiDeCoに加入させられました。(いや、したかった(苦))
さぁここからが楽しみですね!
今年はスレ主様にとって、よい1年になりそうです!
次回記事も楽しみに待っております。
いつもありがとうございます。
無重力さん、コメントありがとうございます!
地方銀行さんも色々必死ですよね、私もiDecoを勧められたことあります(笑)
2店舗目顛末記の続きが書きたいところですが、なかなか筆が進まず。
のんびりお付き合い頂けると嬉しいです♪
返信ありがとうございます。
全然ゆっくりで大丈夫です。ずーっと何年も見ていけるブログだと思っておりますので、ストレス溜まらない程度にのんびりがいいと思います。
いつもありがとうございます。