コロナ禍で閉店した飲食店の跡地でコインランドリーは開業できるか?思わぬ壁は「〇〇税」!

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コインランドリー2店舗目の出店をめざして物件探しをしています。

普段から付き合いのあるコインランドリー開業支援会社に「良さそうな出店候補地があったら紹介してください!」と声を掛けておいたところ、今回、飲食店跡物件の紹介がありました。早速コインランドリー出店地として有望かどうか、検討してみます。

さぁ果たして、夢のコインランドリー多店舗展開はできるのでしょうか!?

物件の概要

こちらの物件ですが、元々は軽食を出す飲食店だったようですが、コロナ禍の影響をうけてか、昨年2020年に撤退してしまったとのこと。

飲食店であれば、各都道府県が実施する「新型コロナ感染拡大防止対策協力金」の対象になるはずで、その協力金があれば店舗の維持くらいはできたのでは?と勝手ながら思うのですが、撤退を決める、やんごとなき事情があったのでしょう…。

物件は私鉄の最寄り駅から徒歩4分ほどの生活道路沿いで、朝晩の通勤・通学の人通りはそこそこある模様。駅の近くに食品スーパーやコンビニもあり、沿道に主婦層にもアピールはできそうです。

専用の駐車場はありませんが、短時間であれば店舗前の道路に駐車もできそうですし、ご近所さんが自転車を止めるには全く問題ない広さが確保されています。

テナントは、15坪程度のキレイな長方形の形をした店舗で、柱やトビラの位置による間取りの制約もありません。通りに対して間口が広く、店舗内が良く見えるので防犯上も死角がなくていい感じです。何よりお客さんに店内の移動で窮屈な思いをさせないですむのは、プラスポイントですね。

気になる家賃は消費税込みで、14万円/月とのこと。立地からしてちょっと高いかなぁ、とは思いますが、募集価格なのでまだ貸主さんとの交渉の余地があるかもしれません。

なお、こちらの物件は、自宅のある最寄駅から数駅はなれた場所にあります。なので、元々の多店舗展開の狙いの一つであった「自宅兼コインランドリーの防御」とはなりません。あくまでも別の商圏での多店舗展開となりますね。

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コインランドリーの事業性

シミュレーションの結果、コインランドリーとしての立地条件はランクBで、そこそこ有望だという結果でした

  • 駅徒歩4分、生活道路に面している(短時間の路上駐車は可能)
  • 30戸ほどの賃貸マンションの1階のテナント
  • 近隣は単身者アパート、一戸建てが多い住宅地に隣接している
  • 直線距離350m先に競合店あり、ただし駅を挟んだ線路の反対側で商圏は別
  • 想定売上は50万円/月(600万円/年)で採算性はそこそこ

30戸ほどの賃貸マンションの1階のテナントなので、見込み客が店舗の上に住んでいるというのは望ましい状況と言えそうです。雨が降っても全く濡れずにコインランドリーに行って帰ってこられる恵まれた住民の皆様ですね。

近隣は一戸建や単身者用アパートも多く、固定客をつかめば安定した売り上げが期待できそうな予感です。

抜群の立地!とまでは言えませんが、合格点は取れているかな?、という印象ですね。



投資金額と事業計画

想定される店舗レイアウトと設置機器の構成です。店舗自体はキレイな長方形なので、コインランドリー機械を置いてみるとこんな感じにスッキリと収まります。店舗の外からすべての全自動洗濯機、乾燥機のドラムが見えていい感じです、壮観です。

稼ぎ頭の全自動洗濯乾燥機(赤)は、①中型機17kgを2台、②大型機27kgを1台を設置。ガス乾燥機(黄)は③2階建ての14kg乾燥機を3台となります。

あとは④7kgの洗濯機を3台設置します。単身者のアパートも近隣にあるのでこの地味に良い仕事をする縦型洗濯機も需要はあると思います。

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⑤はシンプルな1000円札の100円両替機です。余談ですが、私は最近はやりの「両替機と集中制御機能を持つマルチ端末」の導入には投資対効果と防犯面から少々懐疑的な立場です。以前、こちらのコインランドリー窃盗の記事にしたのでご興味のある方はご覧ください。

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上記のコインランドリー機械の構成と内装工事、ガス工事の総額は約2000万円!元飲食店ですが既存の店舗の作りはシンプルなもので解体やレイアウト変更にもそれほどの手間は掛からなそうです。

実質利回り = (売上600万円 – 家賃168万円) ÷ 初期投資2000万円 = 21.6%

家賃負担があるので、どうしても実質利回りは低めになってしまい21.6%です。一方で土地からの物件取得と比較すると、初期費用が少なくて済むのがテナントへの出店のメリットですね。

物件を土地から取得するか、テナントに出店するか、ここは大きな分かれ道です。ただ、これまでの2店舗目の候補として検討してきた物件でも判る様に、土地+建物を取得する場合には、初期投資額が大きくなり、融資を取り付けるのが難しくなります。テナントは初期投資は低く始められるものの、家賃の負担が固定費として掛かり続けます。物件ごとに条件は異なるので、事業性を考えての判断が必要ですね。



多店舗展開に立ちふさがる意外な壁、消費税課税事業者

今回の物件は、そこそこ手堅いかなぁ、可能性あるかなぁと思い始めたところ、法人の決算時期だったので顧問税理士に2店舗目を検討していることを相談してみました。大きな設備投資になるので、新たな減価償却や初期投資分の消費税還付について方針を確認しておくためです。

すると、税理士さんからは意外な回答がありました。

税理士:1店舗目と合わせるといずれ売上が1,000万円を越えてくるので、消費税の課税事業者になります。また初期投資の消費税還付を狙う場合、既にある1店舗目の売上に掛かる消費税負担が増すので、トータルではほとんど意味のない投資になりますね、これは。

なぬ!まじか!

コインランドリーは開業当初は売上が少なく、固定客がつくと徐々に売上が上がり5年くらいで想定売上で安定する、というサイクルとなります。

当初は売上が少ないのでお客さんから受け取る消費税も少ないことになります。一方で、初期投資が2000万円であれば、10%の200万円の消費税を支払うことになります。そこで敢えて自分が消費税課税事業者になれば、初期費用消費税200万円から受け取った消費税の差額が還付されることになります。その後2年間は消費税を納税し、3年目に売上が1,000万円以下であれば、4年目から再び消費税の免税事業者になることができます。

3年間トータルでの消費税納税額を想定して総合的に判断する必要がありますが、売上が少ない初年度に消費税還付を受けられるので、開業当初の運転資金確保としては助かるやり方です(詳しくは専門家にご相談ください)

ただ、今回のような2店舗目の場合、この消費税還付を受けようとして再び課税事業者になると、1店舗目の売上も課税対象になってしまい、初期費用で払った分の消費税と受け取った消費税の差額は小さくなります。すると、肝心の初期投資分の還付額が小さくなってしまうのです。

また、たとえ初期投資の消費税還付を諦めても、2店舗の合計売上が1,000万円を超えると、問答無用で売上に対する消費税の納税義務が発生するのです。

つまり、この程度の売上規模の2店舗目では、消費税課税事業者になる増税のマイナスインパクトをカバーできない、ということの様です。おぉ恐るべし、消費税10%ですね…。

そうか、じゃあ多店舗展開なんてしないで、大人しく1店舗の売上だけで細々と生きていけばよいってことなのねぇ、となかば諦めかけたその時、僕はまったく別のアプローチを思いついてしまったのでした(次回に続く)

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